ホテルの格付けの基準・タイプについて
旅行でホテルを予約するとき、予約サイトや旅行会社のサイトで「5つ星」や「ラグジュアリーホテル」などの記載をよく目にすると思います。しかし、ホテルの口コミ等を見ると「外観やお部屋は良かったが5つ星ホテルのサービスではなかった。」とか「ラグジュアリーホテルとあったが朝食はエコノミーホテル並みでがっかり。」とあったり、サイトによって星の数が違ったり…と、ホテルの格付けに対して疑問を抱いている人は意外と多いです。今回はこういった「ホテルの格付け」についてまとめてみました。
目次
ホテルの格付けは誰が決めているの?
実は、海外ホテルも国内ホテルもホテルのランクについて「世界基準」というものはありません。国や観光庁がつけているものもあれば、旅行会社や旅行サイトが独自につけているものもあり、「世界基準」というものはなくバラバラです。文化や価値観の違いがあるうえ、評価方法などが違うため、最初に述べたような相違が出てくるのです。
アメリカ |
・アメリカ自動車協会(AAA)(評価対象:アメリカ・カナダ・メキシコ等)
・Forbes Travel Guide(日本含めた全世界)
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イギリス |
・イギリス観光庁 (イギリス国内) |
フランス |
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ロシア |
・連邦旅行局 |
中国 |
・中国国家観光局 |
日本では、政府機関が出している格付けはなく、旅行会社や旅行雑誌などが独自の基準で作成したランキングが一般的です。また、メディアで紹介されることがあるForbes Travel Guideを参考とする人もいるようです。
星はどういう基準で決められているの?
世界基準がなく各国の企業や政府機関、旅行会社などが格付けしているとなると、評価基準が気になりますね。星ではなく、独自に採用したマークが星に相当する場合もあります。
アメリカ自動車協会(AAA)やForbes、フランスのミシュランなどは、調査員が実際に宿泊し5段階評価を行っています。
AAAはダイヤモンドマークを評価に使用しています。ホテル設備の質を中心とした独自の評価に加え、会員の情報を評価に加味することで客観性を強化しています。
Forbes Travel Guideはサービスや施設の質などを中心に900種類におよぶ評価項目によってホテルの星を決めていす。
ミシュランはパビリオンマークを評価に使用し、1つでは「適度な快適さ」、2つでは「快適」、3つは「非常に快適」、4つは「最上級の快適さ」、5つでは「豪華で最高級」と、評価しています。
イギリス観光庁は星の数による格付けはしておらず、公式サイト内での評価も各予約サイトの情報や他の評価団体の認定機構の格付けをもとにしています。
日本の旅行会社では、独自のグレード分けをしており、ツアーに参加した顧客の評価と添乗員のレポートなどをもとに評価を行っています。
星以外の格付けワード
さて、星以外にも「ラグジュアリーホテル」や「バジェットホテル」といった言葉を耳にした人もいるかと思います。わかりやすく星で例えると以下のようになります。
・Luxury(ラグジュアリー) ★★★★★
・Upscale(アップスケール) ★★★★
・Mid-price(ミッドプライス) ★★★
・Economy(エコノミー) ★★
・Budget(バジェット) ★
日本独自のホテル分類ワード
もともと日本のホテルでは星で格付けをすることはあまり一般的ではありませんでした。日本では星の数よりもホテルのタイプを分類する、「ビジネスホテル」「シティホテル」「リゾートホテル」といったホテルのタイプを耳にすることが多いと思います。
・ビジネスホテル:出張等のビジネスシーンで使われることを前提に作られたホテルです。サービスやアメニティを必要最低限に抑え、宿泊することだけに特化していることから宿泊料金は比較的リーズナブルに設定されています。
・シティホテル:さまざまな目的での利用を想定し、都心で快適に過ごすためのホテルです。ビジネスホテルとの違いはレストランやバーはもちろん、プールやスパがあるなど、充実しているホテルもあり、宿泊料金はビジネスホテルに比べ高めの設定です。
・リゾートホテル:海やスキー等、リゾート地に建てられ、休暇滞在に適したホテルです。設備が充実していて、ホテルによっては敷地内でレジャーを楽しめることができます。その分宿泊料金は高めの設定です。
まとめ
今回ホテルの格付け、星の基準やホテルの分類について書きましたが、星の数はあくまでも参考程度にしましょう。個人的には、設備もサービスも最高級のものを求めている場合は、Forbesの星5つやミシュランのパビリオン5つに相当するホテルを参考にし、エコノミーやバジェットホテルを選ぶ際には実際に宿泊した人の口コミも参考にして外れのないようにすると良いでしょう。またホテル業界へ転職を考えている方はホテルにはどの様な種類があるかを確認することで、職場のイメージが明確になり、自分自身が働いてみたいホテルが見つかるかもしれません。働くからにはここに
泊まりたいと思えるホテルで働くことを目指してみましょう。